乳頭縮小後の授乳
乳頭縮小後、授乳できなくなるのではないかという問い合わせを受けることがあります。乳首を小さくしたいという思いが強いものの、乳頭縮小手術により授乳できなくなるのも嫌だと考えて、お問い合わせいただいたのであると思います。妊娠可能な年齢層の女性のほとんどは、術後妊娠する可能性を考えて出来るだけ、授乳機能は残しておきたいと希望されます。授乳機能を残しておきたい場合には術後授乳できる乳頭縮小手術を行うのが良いでしょう。
授乳可能な乳頭縮小と授乳不可能な乳頭縮小
乳頭縮小手術には、手術後授乳可能な方法と、手術後授乳が出来なくなってしまう方法があります。乳頭縮小を、希望する方の中で、手術の後は授乳が全くできなくなると誤解している方がいらっしゃいます。若い時から乳頭の肥大を気にされていたものの、乳頭縮小を行うと授乳できなくなると信じ、50歳代になり、妊娠の可能性がなくなってから御相談いただくケースもあります。十分説明させていただくと、自分の誤解に気づき、そんなことなら、ずっと長い間悩まずにもっと早く来院すればよかったと、言われることがあります。
授乳が出来なくなるか否かは、手術法による違いであり、乳頭縮小で、必ず授乳が出来なくなるわけではありません。誤解を解いていただきたいと思います。今後妊娠出産の可能性がある場合や、子供が出来たら生みたいと考えている場合には、乳頭縮小後も授乳可能な方法で手術を受けられることをお勧めしています。
授乳可能な乳頭縮小の注意事項
技術的には、授乳可能な方法は手術の難易度が高く、授乳不可能な方法は手術の難易度が低いことが、知られています。授乳不可能な方法は、乳管の損傷を考慮することなく、切開するデザインを決めることが出来ますが、授乳可能な方法は、乳管を損傷することなく、希望のような小さな乳首を作製できるかを考えて、切開するデザインを考えなければいけません。授乳可能な手術ができる施設であれば、授乳不可能な手術もできますので、授乳可能な乳頭縮小手術を行っているクリニックでカウンセリングを受けるのが良いでしょう。
乳頭縮小
術前
術後13日目
26歳 既婚女性。乳頭縮小
症例経過:出産授乳により乳頭の形が崩れた症例です。まだ20代なのにバスト全体が崩れて見えるということが耐えられないと、乳頭縮小手術を望まれました。まだ年齢も若く、今後場合によっては出産もあり得ると考えられ、授乳可能な方法により乳頭縮小を行いました。乳頭縮小により、美容面が改善して、胸全体が若々しくなりました。
症例解説:乳頭を若返らせることでバストの印象が変わります。乳頭縮小手術後、子供を望まれる可能性がある方には、授乳可能な乳頭縮小手術がお勧めです。授乳可能な方法は授乳不可能な方法に比較して手術の難易度が上がります。また、乳頭縮小には、傷が目立つ、乳頭の形が不自然になるなどの、デメリットやリスクが存在します。手術前に、担当医に十分説明を受けて、術後トラブルにならないようにしていただきたいと思います。